〈ルターの推し動画 01〉山田五郎 オトナの教養講座【ルグロ贋作事件】ルターの感想2022/12/12

ルターさん
ルターさん

ルターの大好きなチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」の紹介です。
山田五郎さんの素晴らしい番組です。
ルターはhoaxのことが気になってちょこっとコメントしてしまいましたが、
とにかく、オトナの教養が深まりますから、ご覧下さい。
今までの動画をまとめた本もお薦めです。ルターは中学時代の友人2人にプレゼントしました。

山田五郎 オトナの教養講座 日本が騙された!3人の詐欺グループが仕掛けた驚きの手口とは!?【ルグロ贋作事件】

1)the hoaxの和訳は「詐欺」

最初に…

37:44 訂正が必要かもしれません。
the hoaxの和訳は「贋作」というより、「詐欺」が良いかもしれません。

●『プログレッシブ英和』の引用
hoax
1(悪意を持って)人をだますこと,でっち上げ;(爆破・火事などの)にせ予告,うその通報
1a(冗談でする)いたずら,悪ふざけ
2人をだますためのもの

https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/hoax/#ej-40728

●Wikipedia英語版「The Hoax」引用:
The Hoax is a 2006 American comedy-drama film starring Richard Gere, directed by Swedish filmmaker Lasse Hallstrom. The screenplay by William Wheeler is based on the book of the same title by Clifford Irving. It recounts Irving’s elaborate hoax of publishing an autobiography of Howard Hughes that he purportedly helped write, without ever having talked with Hughes.

Wikipedia英語版「The Hoax」

DeepL翻訳[パラフレイズ後]:
『The Hoax』は、スウェーデンの映画監督Lasse Hallstromが監督したRichard Gere主演の2006年のアメリカのコメディドラマ映画である。脚本はWilliam Wheeler、原作はClifford Irvingの同名の本である。アーヴィングは、ハワード・ヒューズと一度も会話することなく、彼が執筆に携わったとされる自伝を出版するという手の込んだデマを流した。

→Irving’s elaborate hoaxのhoaxところは「デマ」「インチキ」「詐欺」「嘘」などの訳語がパラフレイズされます。

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2)山田五郎さんの素晴らしさは all or nothing ではないこと

山田五郎さんの素晴らしさは、以下の②も言及されることです。本当に勉強になります。ありがとうございます。

50:01 ①「ロンドン・ナショナルギャラリーに贋作コーナーがあって勉強になる。(中略)みんなの目を養うことになる。『絶対ではない』ということを教えてくれる。」

50:10 ②「(贋作をつかんでしまったからあの人は信用できないとか)all or nothingになってしまうが、美術はそういう世界じゃない。限りなくグレースケールのなかで動いている」

山田五郎 オトナの教養講座 日本が騙された!3人の詐欺グループが仕掛けた驚きの手口とは!?【ルグロ贋作事件】

●私のコメント:以上の①②は連動しています。
①のように、失敗に学ぶ必要がある。日本の「くさい物にはふた」をするという隠蔽体質から、黒歴史を開示する方向にシフトすべきということです。

そして①と同時に②がないとダメなのです。日本の「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」「人柄(ひとがら)と事柄(ことがら)を区別できない」という、all or nothing に振り幅大きく急激に動く反応の仕方を乗り越えることが必要です。
贋作をつかまされてしまった学者・画商・美術館・学芸員への批判ばかりでは、①は実現しません。
子どもの世界は「黒か白か」という勧善懲悪の世界ですが、オトナの世界は違います。
相手の痛みに同情し、相手の黒歴史を知っても動じない(相手を責めない)懐の深さがあるのがオトナ(であるはず)だと思います。

①②について、美術教育は貢献できると思いますし、「オトナの教養講座」は大きく貢献していますし、これからもしていくと確信しています。

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35:15 クリフォード・アーヴィングがハワード・ヒューズの伝記を書くと偽った話からスタートして、ニクソン陣営が民主党を盗聴することにつながり、それがウォーターゲート事件だったなんて、美術史の枠を越えてしまっていて、ビックリです。教えていただいて、無知な私も少しオトナに近づけました。「ホークス」はhawk[ホォーク:鷹]の複数形のhawksではなくhoax[ホォゥクス:【動】だます、【名】だますこと]という山田さんの細やかなコメントが英語教員として勉強になりました。
37:36 『ザ・ホークス』のDVDが今は売られていないというのを知りました。オーウェル『1984』の真理省の仕業ではないことを祈るばかりです。映画人たちが私たちにわかりやすく伝えようとしてくれている歴史の真実を埋もれさせてはいけないと感じました。
(山田さんはたくさんの書籍・DVDをご覧になってこの動画を制作されているので、スゴいなあと感嘆しております。)

『ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男』(2006年、原題:The Hoax)
「ヒューズの自伝の話はホワイトハウスにも届いていた。資金提供などの情報が漏れることを恐れたニクソン陣営は、民主党本部が本を手にしているかを偵察させる。これが後の“ウォーターゲート事件”である。」

Wikipedia『ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男』から引用

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個人的にはオーソン・ウェルズの『オセロ』『リア王』が好きですので、『オーソン・ウェルズのフェイク』(1973年、原題:F for Fake)を知ったことがうれしかったです。1955年の『アーカディン/秘密調査報告書』も気になっています。オーソン・ウェルズのことはこれからも関心を持って調べていきたいです。
ありがとうございました。

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