【現在形】【人称代名詞】アイ・ラヴ・ユーからはじめよう! 

ルターさん
ルターさん

英語が苦手だという中学生や高校生と話しているとき、
ルターは必ず、アイ・ラヴ・ユーからはじめます
話しながらその生徒の英語の理解度を確認します。
初歩のフランス語は、aimer(エメ:英語のlove)を活用します。英語もそうしましょう!
I love you. から、She loves you. I love him. へ進み、
そして最後にWe love you.にまつわるエピソードを紹介します。

I love you. からはじめて、She loves you. まで

ルターさん
ルターさん

メイさん、こんにちは。メイさんは中学三年生ですが、
教科書では中学1年で学習する【現在形】の3人称単数現在のSを復習します。

メイさん
メイさん

ルター先生、私は英語が苦手なのですが、よろしくお願いします。

I love you.

ルターさん
ルターさん

(ホワイトボードに板書しながら…) 
I love you.(アィ・ラぁヴ・ユー)
「私はあなたを愛しています。」  
これは日本全国の人が知っていますね!

メイさん
メイさん

(ニコッとほほえむ。)

I love you. → He loves you.【3人称単数現在のS】

ルターさん
ルターさん

(ホワイトボードに板書しながら…) 
では He loves me. [ヒィー ラぁヴズ ミィ] 
これはどういう意味ですか?

メイさん
メイさん

(しばらく考えて…) 
彼は私を愛しています。

ルターさん
ルターさん

そうです! 
「彼は私を愛しています」…。
嬉しいですね~。

メイさん
メイさん

(ニコッとほほえむ。)

ルターさん
ルターさん

この lovess に気づいていましたか?

メイさん
メイさん

(首を横に振る)

ルターさん
ルターさん

これが「三単現(さんたんげん)のs」と英語の先生や塾の人たちが言っているものです。
文法用語というよりも、業界用語ですね! 
3人称単数現在のs」は、3人称単数(He, She , Itなど)の主語のときに、述語動詞に sをつけるという意味です。

●ルターの意図:【主語+述語動詞】I love you. の I を He にすると、
述語動詞に「三人称単数現在の s 」をつける必要がある。He loves you.にする。

ルターさん
ルターさん

「s のつづりと発音」は、別の記事②と③で紹介します。

【現在形】②〈つづり〉に注目! She studies French at university.「yをiにしてes

【現在形】③〈発音〉に注目! She says she loves you. says[セェズ]

He loves you. → She loves you. = ビートルズの歌

ルターさん
ルターさん

(ホワイトボードに板書しながら…) 
では,
She loves you. (シィー・ラぁヴズ・ユー) はどういう意味ですか?

メイさん
メイさん

彼女はあなたを愛しています。

ルターさん
ルターさん

これもsがついていますね。
ちなみに、ビートルズは1966年に来日しましたが、
ビートルズの歌、She Loves Youの歌詞に
She loves you. イェ~イ イェ~イ イェ~イ ェ~」というのがあります。
テレビで来日の映像が流れると、必ずこの曲がかかります。
これは「彼女は君のことが大好きだって言ってたよ、よかったね!」という、
彼女と彼の間に入った、男友だちの歌です。

She Loves You REMASTERED – Best Quality ever! GuitarDocs https://www.youtube.com/watch?v=S302kF8MJ-I

●ルターの意図:
【代名詞(主格)】He loves you. の He を She にして、She loves you.にする。
HeもSheも三人称単数現在なので、述語動詞のlovesに変化はない。
有名な歌詞にあると確認する。

I love you. を I love him. にする

【人称代名詞の目的格】I love you. を I love him/her. にする。

ルターさん
ルターさん

では、さらに進めてみましょう。
I love you. の you「あなたを」を代えて、
「彼を」にすると、I love …?

メイさん
メイさん

I love

ルターさん
ルターさん

彼を」は、him
彼女を」は、her なので…

メイさん
メイさん

I love him.

【人称代名詞】

ルターさん
ルターさん

人称代名詞をこのプリントで確認しましょう。pdf はダウンロード可能です。

   単数形複数形
1人称話している本人、「私」「私」を含んだ複数の話し手「私たち」
2人称話している相手、「あなた」「あなた」を含んだ複数の話し相手「あなたたち」
3人称それ以外の単数のものそれ以外の複数のもの
【人称代名詞】1人称 2人称 3人称
人称意味主格所有格目的格所有代名詞
  ~は・が~の…~を・に~のもの
一人称単数I(アィ)my(マ ァィ)me( ミィー)mine(マァィン  )
二人称単数あなたyou(ユー)your(ユァ)you(ユー)yours(ユァァズ)
三人称単数he(ヒィー)his(ヒィズ)him(ヒィム)his(ヒィズ)
 彼女she( シィー)her(ハァ~ァ)her(ハァ~ァ)hers(ハァ~ァズ)
 それit(イトゥ)its(イツ)it(イトゥ) 
一人称複数私たちwe(ウィー)our(アゥァ)us(アス)ours(アゥァァズ)
二人称複数あなた達you(ユー)your(ユァ)you(ユー)yours(ユァァズ)
三人称複数彼ら・彼女達・それらthey(ぜェィ)their(ぜェァァ)them(ぜェム)theirs( ぜェァァズ)
疑問詞who( フ ゥー)whose(  フ ゥーズ  )whom(  フ ゥーム )whose(  フ ゥーズ  )
固有名詞(人名)サムSam(サァム)Sam(サァム)s()Sam(サァム)Sam(サァム)s()
【人称代名詞】一覧表 その1
ルターさん
ルターさん

ルター式英文法の【人称代名詞】の表、よくご覧下さい。
who-whose-whom-whoseも入っていますよ。
もうひとつ、再帰代名詞をつけた表を2022/12/15加えました。

  主格所有格目的格所有代名詞再帰代名詞
  ~は・が~の…~を・に~のもの~自身・自体
一人称単数I(アィ)my(マ ァィ)me( ミィー)mine(マァィン  )myself(マァィセェルフ)
二人称単数あなたyou(ユー)your(ユァァ)you(ユー)yours(ユァァズ)yourself(ユァァセェルフ)
三人称単数he(ヒィー)his(ヒィズ)him(ヒィム)his(ヒィズ)himself(ヒィムセェルフ)
 彼女she( シィー)her(ハァ~ァ)her(ハァ~ァ)hers(ハァ~ァズ)herself(ハァ~ァセェルフ)
 それit(イトゥ)its(イツ)it(イトゥ) itself(イツセェルフ)
一人称複数私たちwe(ウィー)our(アゥァ)us(アス)ours(アゥァァズ)ourselves(アゥァセェルヴズ)
二人称複数あなた達you(ユー)your(ユァァ)you(ユー)yours(ユァァズ)yourselves(ユァァセェルヴズ)
三人称複数彼ら・彼女達・それらthey(ぜェィ)their(ぜェァァ)them(ぜェム)theirs( ぜェァァズ)themselves(ぜァムセェルヴズ)
疑問詞who( フ ゥー)whose(  フ ゥーズ  )whom(  フ ゥーム )whose(  フ ゥーズ  ) 
人名サムSam(サァム)Sam(サァム)s()Sam(サァム)Sam(サァム)s() 
複数先生たちteachers(ティーチャーズ)teachers(ティーチャーズ)teachers(ティーチャーズ)teachers(ティーチャーズ) 
【人称代名詞】一覧表 その2 再帰代名詞つき
ルターさん
ルターさん

ルター式英文法の【人称代名詞】のその2の表には再帰代名詞、複数形の名詞の所有格を入れました。

発音して覚えましょう。主格所有格目的格所有代名詞
  空所を埋めましょう。~は[が]~の…~を[に]~のもの
アィ マァィ ミィー マァィンImymemine
ユー ユァ ユー ユァァズ    
ヒィー ヒィズ ヒィム ヒィズ    
シィー ハァ~ァ ハァ~ァ ハァ~ァズ    
ウィー アゥァ アス アゥァァズ    
ぜェィ ぜェァァ ぜェム ぜェァァズ    
フゥー フゥーズ フゥーム フゥーズ    
【人称代名詞】 練習

I love him. = 『ウエスト・サイド・ストーリー』A Boy Like That

ルターさん
ルターさん

「(私は)彼を愛している」は、I love him.
「(私は)彼女を愛している」は、I love her.

I love him.と言えば、『ウエスト・サイド・ストーリー』です。
『ウエスト・サイド・ストーリー』は、シェイクスピア『ロミオとジュリエット』を元にしたミュージカル映画です。レナード・バーンシュタインの作曲で「トゥナイト」が有名です。
『ロミオとジュリエット』はロミオのモンタギュー家のとジュリエットのキャピュレット家が対立していたために起きた悲劇ですが、
『ウエスト・サイド・ストーリー』は、1960年代のニューヨークの地元の不良少年たち(ジェット団)とプエルトリコからの移民(シャーク団)の対立が描かれます。
マリアと恋人トニーは愛し合いますが、トニーが誤ってマリアの兄を殺してしまいます。
兄の恋人アニタに「あんな人ではなく、他に見つけなさい」と責められたマリアが、
I love him. I’m his.「私は彼を愛している。私は彼のものなの。」と、歌います。

A Boy Like That / I Have a Love (From “West Side Story”/Audio Only) DisneyMusicVEVO

MARIA
I have a love, and it’s all that I have
Right or wrong, what else can I do?
I love him; I’m his,
And everything he is
I am, too.
私には愛する人がいる、それが私にある全てなの。
正しいとか間違っているとか…、他に何ができる?
彼を愛しているの。私は彼のものなの。
そして、彼がすべてなの。
私も。

A Boy Like That / I Have A Love 1961 FILM LYRICS
https://www.westsidestory.com/a-boy-like-thati-have-a-love
メイさん
メイさん

ミュージカル映画は好きなので、観てみようと思います。

ルターさん
ルターさん

メイさんとの学習はここまでです。ありがとうございました。

以上の話は、
ブログ記事「2012.04.25 ルター、学校へ行く(相談員4年目+サポート校2年目 その5)
アイ・ラヴ・ユーからはじめよう」に加筆したものです。

実践編 アイ・ラヴ・ユーからはじめよう

ルターさん
ルターさん

ルターは適応指導教室(不登校の生徒が通う教室)で教えていたのですが、
2011年に中1のTくんとNew Crown 1を学んだときのエピソードです。

●中1のTくんとNew Crown 1のLesson 8のPart 1を学習した。

New Crown 1のLesson 8のPart 1
I study English. So I can speak it a little.
Paul studies Japanese. So he can speak it a little.
I teach Japanese to Paul. He teaches English to me.
We help each other.

2011年使用の検定教科書New Crown 1(三省堂)

ルターからの内容補足:本文を読んだ後、
「Can you speak English? は相手の能力を云々うんぬんすることになるので失礼だから、
 Do you speak English?が適切だよ
No, I can’t.って英語で答えると自己矛盾で
『嘘つきのパラドックス(クレタ島の人は嘘つきだとクレタ島の人が言った)』になりますよ
「本文に、I can speak it a little.とありますが、
 I speak some English. I speak a little English.のように
 a littleは前に置く語順が自然な英語なのですが,日本の人は気にしていない様子ですよ
 という話題もひとしきりしました。

Tくんとのやりとり

ルター:いや~,編集者の気持ちが痛いほど伝わってきますね! 
    「studiesはyをiにしてesって,書けるかな~。teachはesですよ」って。
Tくん:chはesですね。(って,本当に言ってくれて、ルターはうれしかったよ!)
ルター:I teach Japanese to Paul.のPaulを代名詞にすると,どうなりますか?
Tくん:ヒズ…?
ルター:いやいや,himですよ。I teach Japanese to him. 
    じゃぁ,目的格を練習しましょう。まずはI love you.ですね。

ということで,I love you. I love her.
(And I love her.って,ビートルズにありましたよね?)
I love him. She loves you.
(ビートルズの歌を「She loves you.イェ~イェ~」と一緒に一節,歌った!) 

ルター:She loves you. Tくん,ご満悦ですね? 
    では「彼は私を愛している」は?
Tくん:He loves me.
ルター:まぁ,英語ではloveは広い意味で使いますから,男性同士だって問題ないですよ。
    「彼はあなたを愛している」って,私に向かって言ってみてください。
Tくん:He loves you.
ルター:今度は私が「ご満悦」!
Tくん:(苦笑)

というやりとりを経て,Come with me. Come with us. 
Join me.(って言うんですね…,不思議) Join us.
Give it to me. Give it to us. などを口頭練習。
このようなパタンプラクティスはやったほうがいいと思います。

●最後の1文,We help each other.のところで…

ルター(巻末のWord Listに)each otherで「おたがいに」って,書いてありますね。
    「私たちはお互いに助けあっている」ですが,これ,ひらがなではなく漢字にしましょう。
    「さいたま市」も漢字が書けないって,「はなわ」さんに歌でバカにされていましたよ。
    教科書なんだから,仮名振りして漢字にすべきだと思います。
    昔の活版印刷じゃないんだから,仮名振りなんて簡単にできますからね。
Tくん:「漢字の道」ですね。
    (以前のブログにありますが,「ひらがなの道」と「漢字の道」があって,
    Tくんは漢字の道を選んでくれたのだった。)
    漢字といえば,先生,「鉄」って「金を失う」って書くので,
    新日本製鐵株式會社(しんにっぽんせいてつ)などの企業では,
    この「鉄」の字ではなく,難しい方の「鐵」を使うそうですよ。
ルター:知りませんでした! この話,ブログに書こう!
Tくん:えっ…。
ルター:ちゃんと,Tくんが教えてくれたって書きますよ…。

    …ということで,約束守りましたよ。Tくん,教えてくれてありがとう。

以上は
ブログ記事「ルター、学校へ行く(相談員3年目+サポート校1年目 その34):「お互い」は漢字で書こう!」に加筆したものです。

1998年ブーゲンビル島の内戦を終わらせる一助になった We love you.

ルターさん
ルターさん

以下に書くことは大切なことですので、一読いただけたら幸いです。

●1998年、パプア・ニューギニアのブーゲンビル島の内戦を終わらせた、その少なからぬ役割を果たしたのが、We love you. という言葉だったという話。以下の経緯を読んでください。

泥 憲和(どろ のりかず)さんは2017年(平成29年)に64歳で亡くなられた元自衛官で、平和を訴える活動をしていた市民活動家です。

参考記事:泥憲和さんが死去 元自衛官の市民運動家、憲法記念日に旅立つ

ルターさん
ルターさん

ルターは泥さんと面識はありませんでしたが、Facebookでは友だちでした。
2015年12月6日に泥さんが書かれた記事をシェアしました。
内容をすっかり忘れていましたがFacebookには「思い出機能」があり、
2022年12月6日に思い出させてくれました。

パプア・ニューギニアのブーゲンビル島の内戦(1988~1998年)の経緯

  1)イギリスとオーストラリアの合弁会社が開発した銅山で公害が発生。
  島民が開発を停止させるために山の返却を求めた。
  イギリスの傀儡政府だった政府軍が島民たちに武力を用いた。
  そこで革命軍と政府軍の間で内戦になった。

2)島民同士を争わせる「仕掛けられた罠」に気づき、革命軍の中隊長だったジェームズ・タニスさんがしたこと
 ・相手の頭の上を狙う(弾を外す)ように部下に指示
 ・敗走する時、建物の壁にWE LOVE YOUと書く
 ・敵の兵士に笑顔で手を振って、自分は走って逃げる
 ・戦わない意志をチラシで伝える

3)その結果、前線で、次第に殺し合わなくなり、対話が生まれた。
 「本当にオレたちは互いに敵なのか? 他に本当の敵がいるんじゃないのか

4)前線が勝手に停戦

5)同時に、女性たちが革命軍に食糧支援、和平アプローチを模索、平和行進した。

6)転機は1997年。政府が英国の民間軍事請負会社・サンドライン・インターナショナル(SI)社に傭兵を依頼したところ、政府軍が反対。政府軍が革命軍と手を組んでSI社の傭兵を捕らえて監禁し、傭兵契約を破棄させた。
 これがきっかけとなってブーゲンビル島の内戦は終結。
 国連の仲介により和解して政府軍と革命軍双方が武装解除を成功。

泥 憲和さんのFacebook投稿記事 2015年11月19日 ·
【ブーゲンビル島の戦争と和解  戦わない力について】

人々が憎悪によって分断されないことが大切

ルターさん
ルターさん

傭兵を雇って無辜むこの市民を虐殺することが2003年のイラク戦争のころから行われていました。
人々を苦しめているのが本当は「誰」なのかを見極めましょう。

人々が憎悪によって分断されないことが大切です。
「分断統治(分割統治)」ということばがあります。
イギリスはインドを支配するために異なる宗教・異なる種族で争わせました。
イギリスのあくどさがわかるエピソードです。

ヘイト(hate:嫌悪)は百害あって一利無し。
生前、泥 憲和さんはヘイトスピーチをする人と対峙されていました。
マスコミに作られた嘘にだまされて、I hate you. We hate them.と思うのではなく、
I love you. We love you. のような愛の言葉で歴史を良い方向に動かしていきましょう。

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