
2026/05/14 新英語教育研究会(新英研)の大阪支部(大英研)の谷浦健司先生が担当されている講座のゲスト講師という機会をいただきました。英語教員を目指す教職課程のみなさんとシェアしたこと、シェアしたいことをここに記します。
今(2026/05/15 1:03)アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。その集計をここにも載せたいと思っています。
「I was stolenだと、自分が盗まれてしまうのでダメ。
I was robbed of my bag. はOK」と板書で説明しました。
この誤答がかなりの人数居たのが、ルターとしてはショックでした…。
当日のスライド

すみません。確定したら再度掲載します。
アンケート12問 問題pdf
アンケート12問 答えpdf
■配付資料
配布していない資料ですが、ご参考に。Me too. Me neither.が載っている。
アンケート12問 解説 ※以下はまた後日加筆します。
Q1~Q3「つづりと発音」 動詞の変化・活用
| 問い | 選択肢 | 答え |
|---|---|---|
| Q1 finishedのedの発音は? | [d][t][id] | [t] |
| Q2 riseの過去分詞risenのiの発音は? | [i][aɪ] | [i] |
| Q3 winの過去形・過去分詞wonのoの発音は? | [ɔ][ʌ] | [ʌ] |




以下の2つのショート動画で動詞の活用を一度ご確認下さい。
合わせて6分です。
日本の教室で続いてきた「誤発音」を防止するため、ご協力お願いします。
Q4 英語の時制(tense)はいくつある?Q5 あなたは以下の用語を使いますか?
| 問い | 答え |
|---|---|
| 時制の数は、2、3、それとも12? | 2 現在時制と過去時制 |

答え、といいますか、以下の3つの用語は使わないでいただければ幸いです。
| 問い | 答え |
|---|---|
| 完了時制 | 使わない× |
| 未来時制 | 使わない× |
| 未来形(will) | 使わない× |

「時制」とは,動詞を変化させることで時間について表すことであり,
高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編 英語編 平成 30 年 7 月 p.39
現在時制と過去時制があり,未来の事柄は助動詞等を用いて表す。
相には,進行相と完了相があり,
この組合せのうち,中学校で指導するものは,
・現在形,過去形
・現在進行形,過去進行形
・現在完了形
・現在完了進行形
・助動詞などを用いた未来表現
である。高等学校では,過去完了形,過去完了進行形を加えて指導する。
https://www.mext.go.jp/content/1407073_09_1_2.pdf





Q6 今、タオルを持って浴室へ向かうルームメイトに「(これから)お風呂入るの?」
| 選択肢 | 文法項目 | 答え |
|---|---|---|
| Do you take a bath? | 現在形〈習慣的動作〉 | ×ふだんお風呂入っている? |
| Will you take a bath? | 助動詞will do〈勧誘→命令〉 | ×お風呂入る?→入れよ! |
| Are you taking a bath? | 現在進行形〈予定〉 | ○ (これから)お風呂入るの? |

Q7~Q9 名詞の使い方「スイカが好き」「昨日スイカ食べた」「昨日パンダ見た」

今回、「昨日スイカ食べたよ」「昨日パンダ見たよ」のように、「を」をわざと抜いてみました。
以下をお読み下さい。私たち日本語話者は、話し言葉で「を」は落としているんですよ。漢文や英文を和訳させるために「を」を使うことで日本語がゆがんでしまう。英語教員は氣をつけたいですね。
大野晋(おおの・すすむ)・丸谷才一(まるや・さいいち)『日本語で一番大事なもの』中公文庫(1992)
■「を」はいちいち承諾・肯定・確認するときに使う。 p. 53
大野:いちいち承諾、肯定、確認するときに、「を」というわけです。普通は「酒飲みたい」というんで、「酒を飲みたい」などとはいわない。目的格にいちいち「を」は要らない。なぜ、目的格に「を」が広く使われるようになったかといいますと、その目的語を確認する意味で「を」を入れたわけです。ことに一般的に「を」が多く使われるようになったのは、漢文の訓読からでしょう。漢文では、動詞が先にきて目的語が下にくるわけで、それをひっくり返して読まなければならない。そのひっくり返す印に「を」を入れたんです。その結果、目的語の後に「を」をつける用法が一般化したんでしょう。■大野:「は」という助詞は、問題を出すんだということを私はいいましたが、別の言い方をすると、話の場をつくるということなんですね。
| 問い | 文法項目 | 答え |
|---|---|---|
| Q7「スイカが好き」 | ||
| I like watermelon. | 無冠詞単数形 | ○ |
| I like watermelons. | 無冠詞複数形 | × 大きな果物は量と見なして、食肉と同じ単数扱い。 |
| Q8「昨日スイカ食べたよ」(切り身で) | ||
| I ate watermelon yesterday. | 無冠詞単数形〈対比説明〉 | × スイカは食べたよ(メロンなどではなく) |
| I ate some watermelon yesterday. | some+単数形 | ○ スイカ(を)食べたよ |
| Q9「昨日パンダを見たよ」(2頭以上) | ||
| I saw pandas yesterday. | 無冠詞複数形〈対比説明〉 | × パンダは見たよ(ライオン、コアラなどではなく) |
| I saw some pandas yesterday. | some+複数形 | ○ パンダ(を)見たよ |



Q10 「彼らは興奮していた」exciting or excited?
| 問い | 文法項目 | 答え |
|---|---|---|
| 彼らは興奮していた。 They were ( ). | SVC(形容詞) | excited |

感情や体調を表すingとedは、
「物事の評価はing、人の気持ちは-ed」と覚えてください。
![①6組(12語)
物事の評価は-ing[アイエヌヂー] 人の気持ちは-ed[イーディー]](https://eibumpoluther.com/wp-content/uploads/2023/01/5621deba8a18b839c7a4321764bb05e8-6-1024x576.png)

Q11「彼は説得して私にその車を買わせた」( )に入る前置詞
| 問い | 文法項目 | 答え |
|---|---|---|
| 彼は説得して私にその車を買わせた。 He persuaded me ( ) buy the car. | SVOC(不定詞) | to |
| 彼は説得して私にその車を買わせた。 He persuaded me ( ) buying the car. | SVOC(前+動名詞) | into |
不定詞(to / not to)→ into / out of+動名詞
※talkは不定詞に連結しない。
tellは前置詞+動名詞に連結しない。
persuadeはいずれにも連結する。
He told me to buy the car He persuaded me not to buy the car He talked me into buying the car He persuaded me out of buying the car talkedとpersuadedは完遂性を出して「話して/説得して~させた」と訳す。
池上嘉彦『〈英文法〉を考える』(ちくま学芸文庫)参照。
未完の場合には I tried to persuade ~.のように表現する。受動態で:買わないように説得された センター2010
I was talked ( ) buying a big car by my sister.
① about ② away from ③ out of ④ to
出典 和田さつき(= 英文法のルターさん)「SVO to ~の定番.」 雑誌『新英語教育』2015年5月号

あっ、記事はルターさんが2015年に書いたものですね!

はい。以下の書き換えを紹介しました。
⑴ 不定詞(to)→ into out of+動名詞
⑵ 不定詞(not to)→ out of+動名詞
以下のpdfで詳細をご確認ください。
Q12「昨日私は鞄を盗まれた。」を主語や構文を変えて3通りで英作文して下さい。
盗む(steal-stole-stolen) の活用をヒントとしてつけました。
| 答え | 文法事項 | 解説 |
|---|---|---|
| Someone stole my bag yesterday. | ①人(能動者・加害者)が主語 SVO | 英語の文体(スタイル)の基本は、①です。 |
| I had my bag stolen yesterday. | ② 事(it、受動者・被害者)が主語 SVOC | |
| My bag was stolen yesterday. | ② 物・者が主語 受動態 | 英語の文体(スタイル)の③「物・者が主語」「受動態」は通常避けられている。しかし逆転の発想でわざと「無生物主語」にして単調な文体に変化をもたらすのが英語の流儀。 |

① Someone stole my bag yesterday.
このSomeoneがスッと出てくるのが生まれつきの英語話者です。
日本では有名私学で使われているロバート・M・フリン先生のテキスト『New Progress in English』で学んだ生徒ならば、容易に出来るはずです。
文科省の検定教科書はそうなっていない。その原因は日本語話者の発想で書かれているせいだとルターは思っています。


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